アブストラクト(5巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 氣管内麻醉下における開胸術中の換氣に關する研究, 特に陽陰壓調節呼吸の效果について 第1編 開胸による換氣諸量の變化とこれに基づく炭酸ガス蓄積及び低酸素状態について
Subtitle :
Authors : 渡利容己, 御園生圭輔
Authors(kana) :
Organization : 結核豫防會保生園
Journal : 日本胸部外科學會雜誌
Volume : 5
Number : 7
Page : 730-744
Year/Month : 1957 / 7
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : [緒言] 平圧下で開胸してもさして危險を伴なわないことが判明してから, 胸部手術はにわかに発達し, 最近では何の危惧もなく肺, 心臓, 食道などの手術が行われるようになつた. 殊に気管内麻醉の発達により高濃度の酸素を与え得るようになり, 更に気道の確保や人工換気も可能になつたため開胸術はより一層安全なものとなつてきた. しかしその反面気管内麻醉に過度の信頼感を抱くのあまり, 開胸による有効換気量や有効肺血流量の減少, 更に縱隔偏位や奇異呼吸などの種々の呼吸, 循環に対する障碍を軽覗する傾向がないともいえない. 開胸によつて術側肺は平圧下におかれるため, 殆んど虚脱状態に陷り換気量は激減し, 反対側肺においてもまた縱隔の陷没や圧迫によつて換気量の減少を招く. ことに縱隔動揺や奇異呼吸が加わる場合には著しい換気障碍が起ることがある. また開胸により胸腔内圧に変動がもたらされ, その結果肺毛細管抵抗は増大し, 静脈還流は阻害され, 引いては肺動脈圧上昇, 肺血流量減少, 心搏出量の減少など循環系に障碍を与えると云われている1)2).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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