アブストラクト(17巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 人工弁の合併症に関する研究-慢性の溶血について-
Subtitle :
Authors : 星野邦夫, 浅野献一
Authors(kana) :
Organization : 新潟大学医学部外科教室第2講座
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 17
Number : 2
Page : 147-161
Year/Month : 1969 / 2
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I. まえがき」 弁膜疾患に対する外科的治療は, 長時間体外循環が安全におこなわれるようになるとともに最近目覚しい発展を見た. 同所性弁膜移植はテフロン製リーフレット弁に始まり, シリコンラバー製ボール弁や円板弁などの人工弁, さらには同種ならびに異種大動脈弁さえ移植が可能となつてきた. しかし現状ではなお人工弁が主で, この手術に伴う長時間体外循環の術中後対策, 冠潅流, 手術手技などのほか術後の合併症として塞栓症, 急性および慢性の溶血が注目されてきた. とくに慢性溶血については原因, 治療などまだ解明されていない点が少なくない. これより先, すでに心内膜床欠損症に対して施行したテフロン・パッチによる欠損閉鎖術後に溶血性貧血をきたしたという報告9)11~13)もあるが, 弁膜疾患, とくに大動脈弁疾患にテフロン製の弁やボール弁置換手術をおこなつた後に慢性溶血性をきたしたという報告が増加し, 諸家の注目を集めるに至つた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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