アブストラクト(19巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肝転移を主徴として経過した所謂“早期食道癌”の1例(早期食道癌に対する考察)
Subtitle : 症例報告
Authors : 飯塚紀文, 岡崎伸生*, 三輪剛*, 土井偉誉*, 下里幸雄**
Authors(kana) :
Organization : 国立がんセンター外科, *国立がんセンター内科, **国立がんセンター病理
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 19
Number : 7
Page : 633-639
Year/Month : 1971 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 現在われわれが扱つている食道癌は進行癌が多く, 早期食道癌と呼ばれるものは非常に少ない. このため治療成績も他臓器の癌に比べて劣つている. 国立がんセンター病院で昭和45年9月までに手術した食道癌は226例で, 202例に切除術が行なわれた. 切除例を食道癌取扱い規約の進行度で分類すると次のようである. I-3, II-18, III-90, IV-91 切除例においても圧倒的多数が進行癌であった. 202例中, 早期食道癌は1例であつた. (R-早期癌は除く). しかし山形10)の報告以来, 早期癌の報告が相次いで表われるようになり, 鍋谷5)の集計によると昭和45年2月までに28例が報告されている. このように早期癌の症例が少ないので, その転移経路, 進展形式などについては不明な点が多い. われわれは最近, 肝転移を主徴として経過し, 病理解剖所見で, 原発の食道癌が粘膜下層にとどまる症例を経験した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ