アブストラクト(20巻7号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 心臓外科と高気圧酸素 |
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Subtitle : | 総説 |
Authors : | 榊原欣作 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 名古屋大学第1外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 20 |
Number : | 7 |
Page : | 543-563 |
Year/Month : | 1972 / 7 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「1. 序論」非常に広範囲な外科とその周辺領域のなかで, きわめて短期間に非常に長足の進歩をなし遂げた分野の1つに心臓の外科がある. その発展はまさに驚異に値するものであり, わずか20余年前, 開存動脈管の閉鎖術やファロー四徴の短絡造設術などによって端緒をひらかれた当時には夢想だにされなかった複雑心奇型の根治や多弁置換までが現実に日常臨床の対象とされるようになり, 多くの患者がきわめて高い安全性のもとに手術をうけるようになった. このような現代心臓外科の進歩の歴史を顧ると, それは一面では生体の酸素需要との戦いの歴史であったともいうことができる. 開心術のための低体温法はいかにして生体の酸素消費を抑制し, 心血流遮断の時間的安全限界を延長すべきかという辛苦の所産であった. おなじく開心術のための人工心肺による体外循環の研究の足跡は, 生体への人工的な酸素供給をいかにしてより生理的に近づけるかというきわめて困難な課題に対するたゆみなき努力の記録である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |