アブストラクト(23巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : いわゆる右室二腔症の名称と分類-われわれの提唱する心室流入部狭窄症-
Subtitle :
Authors : 清水健*, 弥政洋太郎*, 阿部稔雄*, 石原智嘉*, 村瀬允也*, 浅井資弘*, 竹中茂晴*, 田本杲司*, 田中稔*, 彦坂博*, 平松隼夫*, 吉岡研二*, 小沢勝男*, 津田斉*, 小林正治*, 大宮孝*, 宮田義弥*, 小林淳剛*, 福田巌**
Authors(kana) :
Organization : *名古屋大学第1外科, **名古屋第一赤十字病院外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 23
Number : 11
Page : 1281-1297
Year/Month : 1975 / 11
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : われわれは1977年6月より1974年12月までに右室二腔症あるいは右室内異常筋束症の13例を手術する機会があつた. これらの症例について合併症, 心電図, 心音図, 右心カテーテル, 右室造影などの所見を述べさらに手術所見との関係について論じた. この疾患には種々の名称がつけられているごとく, 発生学的には右室内のoblique componentの異常発達によつて生ずると考えられているが, この発達の程度によつて右室内における閉塞性に強弱がある. この異常筋束によつて右室内が二室に分けられていものを右室二腔症と名づけ, 二腔には分けられていないが, 右室流入部に異常筋束を右室造影あるいは手術時ないしは剖検で認めるものを右室内異常肉柱症と名付けるべきと思うが一般には, はつきりとした使いわけがされていない. 臨床的にはこれに類する疾患は異常筋束の遠位心室と近位心室に圧差が存在することが治療上重要なことである. したがつてわれわれはoblique componentが右室流入部に存在することから, これらの疾患を右室流入部狭窄と名づけることがより便利であると考えている. この疾患は合併症の多いことから, つぎの3群に分けると治療上さらに便利である. 1群:合併心奇形のないもの 2群:右心室内合併奇形のあるもの. (心室中隔欠損, 右室流出路狭窄, 両大血管右室起始症) 3群:右心室以外の場所に合併奇形のあるもの. (動脈管開存症, 肺動脈弁狭窄, 大動脈弁狭窄, 大動脈縮窄症など).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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