アブストラクト(31巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 外傷性横隔膜ヘルニア6例の検討 |
---|---|
Subtitle : | 症例 |
Authors : | 渡辺正敏, 籏福哲彦, 斉藤和好, 金森裕, 近藤宗廉, 鈴木俊輔, 大津友見, 和田守史, 森昌造 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 岩手医科大学第1外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 31 |
Number : | 3 |
Page : | 383-389 |
Year/Month : | 1983 / 3 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 過去5年間に外傷性横隔膜ヘルニアの6例を経験したが, 年齢は22~58歳, すべて男性であった. 受傷原因は交通事故や労働災害による鈍的外力で, 症状は呼吸因難と胸・腹部痛が主であった. 術前の診断は胃腸透視, 経鼻胃管の挿入などで5例に得られた. 受傷から手術までの期間は6時間から最長8年であった. 手術のアプローチは全例とも開腹で, 横隔膜のmattress縫合と胸腔ドレナージのほか, 合併損傷に対する処置を行ったが, 破裂部位はすべて左横隔膜にあり, 腱中心か同部より側方に向かう例が多く, 大きさは3cmから最大で25cmであった. 脱出臓器別では大網5例, 胃・結腸4例, 脾3例などで, 合併損傷は脾, 膵, 結腸などにみられたが, 幸いにも全例とも救命し得た. 本症は呼吸循環不全や重篤な合併損傷を伴う例が多いが, 自験例ではその合併損傷がほとんど腹部臓器であったことから, アプローチは開腹が適当であると思われた. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 外傷性横隔膜ヘルニア, 間接型, carterの分類, 合併損傷 |