アブストラクト（33巻1号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 上大静脈症候群の外科治療 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 多胡護, 清水信義, 喜岡幸央, 内田発三, 妹尾嘉昌, 寺本滋 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 岡山大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 1 |
| Page ： | 109-113 |
| Year/Month ： | 1985 / 1 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 上大静脈症候群は種々の原因で発生し, その外科的治療に関しては議論のあるところである. 当教室では本症候群10例に対して何らかの血行再建術を施行しており, 今回それらにつき検討を加えた. 原因は悪性胸腺腫4例, 非特異性線維性縦隔炎3例, 悪性リンパ腫(ホジキン病), Behcet病, 転移癌各1例であった. 手術法はSchramel法2例, 腫瘍及び血栓の摘除3例, 端々吻合1例, 人工血管による血行再建4例であった. 術後造影で7例に開存を認めた. 死亡は10例中7例で, 4例が腫瘍の再発, 転移などのため, 他は消化管出血, 呼吸不全, 原因不明の急死のためであった. 本症候群に対し, 原疾患の治療に加え延命効果, 苦訴除去の点からも血行再建術を行っていくことは有意義と考える. 上大静脈は種々の原因によって閉塞, 狭窄を起こし, 上半身に特有の静脈うっ滞症状いわゆる上大静脈症候群を来す. 原因疾患として近年肺癌, 縦隔腫瘍などの悪性腫瘍によるものが増加傾向にある. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 上大静脈症候群, 血行再建術, 自家静脈 |
