アブストラクト(34巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : アドレナリン増加をもたらす体外循環侵襲要因について-三次元グラフ法による検討-
Subtitle :
Authors : 松倉裕美, 竹田治土*, 立木利一*, 酒井圭輔*, 田辺達三*, 村松宰**
Authors(kana) :
Organization : 旭川赤十字病院心臓血管外科, *北海道大学医学部第2外科, **北海道大学医療短期大学部
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 7
Page : 990-995
Year/Month : 1986 / 7
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 開心術補助手段である体外循環ではノルアドレナリンよりアドレナリンが増加することが知られている. アドレナリンの増加は術後代謝に多くの影響を与えることから, 体外循環の安全性を高めるためには, アドレナリンの過剰な増加を抑制する必要がある. しかし従来の2項目間の検討ではアドレナリン増加をもたらす体外循環侵襲要因は明らかにできなかった. そこで, われわれは線形関係に加えて曲線関係をも検討できる二次応答面モデル式を用いて, コンピューターグラフィック法による三次元グラフを作成し, 複数の要因が相互に関与し合ってアドレナリン血中濃度に影響する状態を視覚化して検討した. その結果, アドレナリン血中濃度の上昇をもたらす体外循環侵襲要因として, 体外循環時間, 灌流圧, 灌流量, 回路充填量, 輸液量が関与していることが明らかになった. 2項目間の線形関係を検討する相関係数法では明らかにできなかったこれらの関係を検討するためには, 三次元グラフが有用であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 体外循環, アドレナリン, 輸液, 二次応答面モデル式, 三次元グラフ
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