アブストラクト(36巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 遠隔期における各種僧帽弁位代用弁の弁機能と心機能-超音波ドプラー法による検討-
Subtitle : 原著
Authors : 柳英清, 寺本滋
Authors(kana) :
Organization : 岡山大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 4
Page : 454-465
Year/Month : 1988 / 4
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 僧帽弁置換術後遠隔期(1年以上)の78症例を対象に, 心エコー図, 並びに超音波パルスドップラー法を用いて安静時及び運動負荷時の弁機能, 左心機能を測定し, 各弁種間, 各サイズ間について比較検討した. 弁種間の比較では, 生体弁は機械弁(Bjork-Shiley弁(BS弁)及びSt.Jude Medical弁(SJM弁))に比して安静時弁口間圧較差が高く, 遠隔時の弁抵抗の増大が示唆された. また弁サイズ間の比較では, 特にBS弁においてEF, mVcfの左心機能でサイズ27mmが最も良好な値をとり, これより大きな弁ではむしろ低値となる傾向がみられ, 弁サイズを大きくすることが必ずしも血行動態の改善につながらないという結果が得られた. また運動負荷を施行し得た41例中安静時弁圧較差が10mmHg以上を呈した症例は, 運動負荷時SVIが安静時に比して減少する傾向にあり, 運動負荷時EDVIが増加を示す症例はみられず, 運動負荷時SVIが増加しない原因の1因子として人工弁による流入障害, つまりprosthetic stenosisが関与しているものと考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 僧帽弁置換術, 弁機能, 超音波ドップラー法, 左心機能, Prosthetic stenosis
このページの一番上へ