アブストラクト（36巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 下大静脈・肺動脈吻合症例－心房内にconduitを用いた新しい完全右心バイパス手術－ |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 名和清人, 七条健, 村上泰治, 妹尾嘉昌, 寺本滋 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 岡山大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 521-526 |
| Year/Month ： | 1988 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 無脾症候群に伴う複雑心奇形に対しFontan型の新しい手術法にて機能的根治術を施行した. 本症は, situs不定, 単心房, 単心室, 完全心内膜床欠損, 共通房室弁, 完全大血管転位, 両側上大静脈, 左側下大静脈及び冠状静脈洞欠如を合併していた. 手術はIMPRA-FLEXとDacronグラフトによるcomposite conduitにより経心房的に下大静脈・肺動脈吻合を施行した. 呼吸器からの離脱進行中の気道出血を契機とした多臓器不全により, 術後21日目で失ったが, 血行動態的には良好な結果が得られた. 心房内分割を伴うFontan型手術の成績はいまだ不良であり, 心房内分割すら困難な症例がある. 本術式は多くの利点を有し, かかる症例ではFontan手術に代わり得る可能性があると考えられた. Fontan型手術1)は, その適応基準も著しく拡大され2)3), 今日広く多くの複雑心奇形の機能的根治術として応用されるに至っている4)～7). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 無脾症候群, Fontan型手術, 心房内分割, 下大静脈・肺動脈吻合, composite conduit |
