アブストラクト(36巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 左房内遊離球状血栓の外科治療
Subtitle : 症例
Authors : 冨澤康子, 今村栄三郎, 遠藤真弘, 橋本明政, 林久恵, 小柳仁
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医大日本心臓血圧研究所循環器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 7
Page : 1210-1213
Year/Month : 1988 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : リウマチ性心疾患に左房内血栓を合併することは少ないことではないが, 遊離球状血栓であることは極めてまれである. われわれは心房細動を伴った3例の僧帽弁狭窄症に合併した症例及び1例の大動脈弁及び僧帽弁人工弁置換術に発生した, 計4症例の左房内遊離球状血栓を経験した. 術中1例は嵌頓によると思われるショックとなったがいずれも摘出し救命に成功した. 左房内遊離球状血栓は高頻度に多発塞栓を起こし, 嵌頓のためと思われる突然死を来すため, 摘出に成功した例は少ない. 診断には超音波エコー検査が有用であり, 診断がつき次第, 可急的に摘出術を行うことが望ましいと考える. 今回診断及び治療に若干の考察を加え報告した. リウマチ性心疾患に左房内血栓を合併することは少ないことではないが, 遊離球状血栓であることは極めてまれである. われわれは心房細動を伴った3例の僧帽弁狭窄症に合併した左房内遊離球状血栓及び1例の僧帽弁狭窄症及び大動脈弁閉鎖不全症の大動脈弁, 僧帽弁置換術後に発生した同様の症例を経験し, いずれも摘出に成功した. 今回診断及び治療に若干の考察を加え報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 左房内遊離球状血栓, 僧帽弁狭窄症, 心臓超音波エコー検査, ball thrombus, 緊急手術
このページの一番上へ