| Title ： |
心筋pH連続測定による単純低温浸漬心保存中のviability評価法の実験的検討 |
| Subtitle ： |
原著 |
| Authors ： |
斎藤圭治*, 牧野茂行, 金森由朗, 鹿野和久, 矢田公, 草川實 |
| Authors（kana） ： |
|
| Organization ： |
三重大学医学部胸部外科, *公立豊岡病院心臓血管外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
36 |
| Number ： |
8 |
| Page ： |
1307-1310 |
| Year/Month ： |
1988 / 8 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
犬摘出心を用いて, 連続心筋pH値測定により低温浸漬心保存中の心筋viability評価を試みた. 保存液はCollins'M液とわれわれの考案したmodified Collins液を用い, Young氏液で心停止後, 保存液で十分冠血管床をwash outし, 約2℃に冷却した保存液中に浸漬した. pH電極は心室中隔に挿入しpH値を15時間連続測定した. 結果は, 心筋pH値は保存時間の経過とともに直線的に低下しtransition point前後より減少率が低下し, 再び直線的低下を示した. そこでtransition pointの時間とpH値を検討したところ, 時間はCollins'M液保存群(n=4)3.65±0.33時間, modified Collins液保存群(n=4)で5.80±0.39時間で両群間に有意差を認めた. この結果は, 既にわれわれが本誌で報告したrat摘出心を用いた両保存液の時間的安全限界の検討の結果と一致していた. pH値では両群間に有意差はなく, 平均値は6.69±0.08であり, この値がcritical pH-valueと考えられた. 以上より, 低温浸漬心保存中の心筋viabilityの評価法として連続心筋pH値測定は有用と思われた. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
心筋pH, 心筋viability, 単純低温浸漬心保存, critical pH-value |
