アブストラクト(38巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 多発性動脈硬化性血管疾患における冠動脈バイパス術の長期成績
Subtitle : 原著
Authors : 鬼頭義次, 小原邦義, 川副浩平, 小坂井嘉夫, 藤田毅
Authors(kana) :
Organization : 国立循環器病センター心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 38
Number : 8
Page : 1308-1311
Year/Month : 1990 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 1978年9月から1989年7月までに施行した手術死亡例を除く冠動脈バイパス術819例中多発性動脈硬化症の合併を95例, 11.6%に認めた. 閉塞性動脈硬化症(ASO)72例, 大動脈瘤29例で, その内, 大動脈瘤とASOの合併は7例, ASOと脳血管疾患の合併は13例であった. 大動脈瘤は腹部25例, 胸部3例, 解離2例で腹部と胸部大動脈瘤の合併を1例に認めた. 多発性動脈硬化症の合併群(A群)と非合併群(B群)間における冠危険因子の頻度について検討を加えると, 喫煙歴, 高血圧の合併がB群に比較してA群で有意に高率であった. 累積生存率は5年, 10年で各々A群80%, 52%, B群92%, 82%でA群がB群に比較して有意に不良であった. 心事故発生の自由度は5年, 10年で各々A群79%, 42%, B群85%, 61%であった. 非心事故の自由度は5年, 10年で各々A群53%, 38%, B群85%, 76%を示し, 心事故, 非心事故の発生頻度はA群がB群に比較して有意に高値を示した. 多発性動脈硬化症と虚血性心疾患の合併は顕在的あるいは潜在的な動脈硬化進展の強い危険因子の保有者である可能性を示唆し, 両者の合併症例では心事故あるいは非心事故の発生率を高め, 長期生存率を低下させるものと考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 多発性動脈硬化症, 虚血性心疾患, 冠動脈バイパス術, 長期生存率, 心事故発生率
このページの一番上へ