アブストラクト(40巻8号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 縦隔内進展を示した頸部巨大海綿状血管腫の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 湯浅幸吉, 清水健, 豊田恒良 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 金沢医科大学胸部心臓血管外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 40 |
Number : | 8 |
Page : | 1274-1278 |
Year/Month : | 1992 / 8 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 縦隔内進展を示し気管の圧迫から呼吸困難を生じた頸部の巨大海綿状血管腫を経験し完全摘出し得たので報告する. 症例は67歳女性. 呼吸困難と右頸部の腫瘍を主訴に来院した. 腫瘍は右下顎より胸鎖乳突筋前縁, 鎖骨上部, 肩甲部に及び手拳大で表面は平滑, 弾性軟であり皮膚表面には所々に紅斑と色素沈着を認めた. 胸部CTとMRIで巨大な腫瘍陰影は縦隔内にまで進展し, 気管・周囲組織を圧迫していた. 頸部血管造影では右総頸動脈・鎖骨下動脈の圧迫による偏位が認められたが腫瘍への栄養血管は認められなかった. 確定診断を目的に経皮的生検を行い海綿状血管腫の診断を得た. 手術は仰臥位にて右胸鎖乳突筋に沿って斜切開を加え, 胸骨縦切開と第3肋間開胸を加えた. 腫瘍は多房性で周囲軟部組織と繊維性に癒着していた, 縦隔内では鎖骨下静脈に沿って腫瘍が進展し右肺動脈にまで及んでいたものの完全摘出できた. 本疾患の巨大症例は報告がなくまれである. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 頭頸部腫瘍, 縦隔腫瘍, 海綿状血管腫 |