アブストラクト(40巻8号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 悪性限局性胸膜中皮腫の1切除例 |
---|---|
Subtitle : | 症例 |
Authors : | 佐藤邦彦, 前田和信, 一瀬幸人, 矢野篤次郎, 原信之, 大田満夫 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 国立病院九州がんセンター呼吸器科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 40 |
Number : | 8 |
Page : | 1291-1294 |
Year/Month : | 1992 / 8 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 左S1+2a区域の臓側胸膜より発生した有茎性限局性胸膜中皮腫の1切除例を経験したので報告する. 患者は62歳, 男性, 胸部X線写真上異常陰影で来院した. 胸膜腫瘍の疑いで, 左腋窩横切開, 第2肋間で開胸し, 左肺を一部含め切除を施行した. 腫瘍は臓側胸膜より発生しており, 周囲への浸潤は認められなかった. 光顕・免疫組織染色検査を行った. 紡錘形細胞の密な増殖と腺管様構造を呈する部位が混在し, 全般に細胞成分に富み, mitosisが多数認められたため, biphasic malignant mesotheliomaと診断した. 免疫染色では, Vimentinで染色され, 他のCEA, EMA, Keratin, Leu-M1では染色されなかった. 術後8ヵ月の現在も再発徴候なく経過良好である. 限局性胸膜中皮腫は, 元来言われている中枢細胞由来という説と, Vimentinに染色されることより, 中皮下の間葉系細胞由来という説が考えられている. 今後の検討で解明されることを期待する. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 悪性限局性胸膜中皮腫, Vimentin |