アブストラクト(40巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 気管支動脈血行を伴った肺動静脈奇形の1例
Subtitle : 症例
Authors : 磯田晋, 鈴木章, 梶原博一, 加瀬昌弘, 近藤治郎, 松本昭彦
Authors(kana) :
Organization : 横浜市立大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 40
Number : 8
Page : 1304-1308
Year/Month : 1992 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 肺動静脈奇形(pulmonary arteriovenous malformation)は, 肺内において肺動脈から肺静脈への短絡を有するチアノーゼ疾患で, 肺動静脈瘻とも呼ばれてきた. われわれは, 気管支動脈からの血行分布を伴った肺動静脈奇形の1例を経験した. 病変部の組織所見では異常血管の著明な壁肥厚及び拡張が認められ, 圧及び流量の負荷によると考えられた. 肺動静脈の短絡に加え, 病変部への気管支動脈の血行分布による体肺循環吻合が病変部の肺内短絡の増加及び肺病変の悪化に関与したことが疑われた. 「症例」患者:48歳, 女性, 主婦. 主訴:労作時呼吸困難. 家族歴:第2子, 心室中隔欠損症. 既往歴:22歳, 40歳時に右上腕骨髄炎にて切開排膿した. 現病歴:小学生の頃より労作時易疲労感及び爪床のチアノーゼがあった. 昭和53年(38歳)頃より労作時呼吸困難が出現するようになり, 昭和63年9月, 胸部レントゲン像にて右下肺野の異常陰影を指摘され, 同10月, 当科初診となった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺動静脈奇形, 肺動静脈瘻, 気管支動脈, 体肺循環吻合, チアノーゼ
このページの一番上へ