アブストラクト(42巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : クッシング症候群を呈したACTH産生肺カルチノイドの1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 湯浅章平, 大貫恭正, 前昌宏, 笹野久左子, 毛井純一, 新田澄郎
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 42
Number : 10
Page : 1963-1966
Year/Month : 1994 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は47歳, 女性. クッシング症候群を呈し, 46歳時に下垂体摘除術施行. 術後約1ヵ月の平成4年4月に胸部CT上, 右上葉に径8×8mmの異常陰影が出現した. 右心カテーテル検査にて, 肺動脈楔入部の血中ACTH値が高値を示したことから, ACTH産生肺腫瘍を疑い開胸. 術中迅速診にて, 肺カルチノイドと診断され, 右上葉切除, 縦隔リンパ節郭清術を施行した. 術中, 右肺動脈, 橈骨動脈の血中ACTH値は850~970pg/mlであったのに比し, 右肺静脈より採取したACTH値は, 37,300pg/mlと著しい高値を呈していた. 術後, 血中ACTH値は有意に低下し, 症状は消失し経過良好であり, 術後8ヵ月健在である. (日本胸部外科学会雑誌1994;42:1963-1966)異所性ACTH産生腫瘍の約半数は, 肺小細胞癌等の肺癌であり, 気管支肺カルチノイドは約2%を占めるにすぎない1).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : クッシング症候群, ACTH産生腫瘍, カルチノイド, 肺動脈楔入血
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