アブストラクト(43巻1号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 保存的療法で治癒したアルカリによる食道潰瘍穿孔の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 村田滋喜*, 楢原文子**, 高橋好一**, 大和田進***, 宮本幸男***, 森下靖雄*** |
Authors(kana) : | |
Organization : | *松井田病院外科, **松井田病院内科, ***群馬大学医学部第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 43 |
Number : | 1 |
Page : | 113-117 |
Year/Month : | 1995 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | アルカリによる腐蝕性食道炎から潰瘍, 穿孔, 膿胸となり, 保存的治療で治癒せしめた1例を経験したので, 治療法を中心に文献的考察を加えて報告する. 症例は59歳, 女性. 自殺目的でトイレ洗浄剤(1%水酸化ナトリウム)を飲み, 吐血を主訴に来院した. 胃洗浄後入院加療を行ったが, 第26病日目に突然38~39℃の発熱がみられた. 諸検査の結果, 食道潰瘍・穿孔からの左膿胸と判明した. ただちに経口摂取を禁止し, 胸腔ドレーンを挿入して持続吸引とし, 連日洗浄を行った. 胸腔ドレーナージ開始3日目(第39病日)から解熱し, 28日目(第64病日)に経口摂取可能となり, 42日目(第78病日)に胸腔ドレーンを抜管した. その後順調に経過し, 第111病日目に退院となった. 退院直後より元気に社会生活に復帰しており, 半年目の食道透視で狭窄はなかった. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:113-117)酸やアルカリなどの腐蝕性物質によって発生する腐蝕性食道炎は, 本邦では自殺企図で発生することが多い. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 腐蝕性食道潰瘍, 食道穿孔, 膿胸 |