Title : |
体静脈還流異常を伴う高度右心低形成症候群に対するpulsatile total cavopulmonary shunt術の1例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
大岩博, 川内基裕, 近田正英, 柳生邦良, 小塚裕, 古瀬彰 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
東京大学医学部胸部外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
43 |
Number : |
1 |
Page : |
118-124 |
Year/Month : |
1995 / 1 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
今回われわれは両側の上大静脈及び肝静脈が直接左心房に還流する体静脈還流異常のうえに, 更に右心房, 三尖弁及び右心室の3つのコンポーネントが存在し, そのすべてが極めて低形成であったことより右心低形成症候群と診断されたまれな症例に対し, 肺動脈内に順行性拍動流を保持させたpulsatile total cavopulmonary shuntを施行し良好な成績を得た. 主肺動脈を放置し, 狭小なVSDと右室流出路狭窄をあえて残存させることで, 主にsystemic ventricleである左室からの血流を利用し順行性拍動流を得, 更にASDを縮小させることにより右房経由の右室流入血流量をコントロールした. 以上の方法により, 肺動脈内に至適量の順行性拍動流を確保し得た. これにより肺動静脈瘻の発生を最小限に抑制し得ると考えられる. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:118-124)肺動脈内に拍動流を有しないnon-pulsatile total cavopulmonary shunt(以下TCPS)は肺動脈の血流がほぼ完全な定常流となるため術後遠隔期に肺動静脈瘻が発生するという報告があり問題点を残している2)3)6). |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
両側上大静脈左房還流, 右心低形成症候群, pulsatile total cavopulmonary shunt |