アブストラクト(43巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 術後14年目に再発がみられた縦隔型気管支性嚢胞の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 松岡勝成, 桑原正喜, 糸井和美, 岡田圭司 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 関西電力病院呼吸器科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 43 |
Number : | 3 |
Page : | 350-354 |
Year/Month : | 1995 / 3 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 縦隔型気管支性嚢胞は良性の腫瘍で, 全縦隔腫瘍の約4.7%を占める. 今回われわれは術後14年目に再発を認めた縦隔型気管支性嚢胞を経験した. 症例は56歳, 男性, 既往歴として43歳時に縦隔型気管支性嚢胞にて嚢胞摘出術を受けている. 術後14年目の定期健診にて胸部X線上異常陰影を指摘され当科を受診した. 胸部CT, MRで右気管気管支角の外側に突出する腫瘤状陰影が認められたため, 気管支性嚢胞の再発を疑い, 腫瘍摘出術を施行した. 腫瘍は気管の右側で奇静脈弓の頭側に位置し, 気管壁に強固に癒着していた. 病理所見は内面を多列線毛上皮に覆われた嚢胞組織であり気管支性嚢胞と診断した. 気管支性嚢胞は良性腫瘍であり, 切除後の再発例はまれであり, 文献的にわれわれが検索し得た範囲ではこれまでに2例の報告のみであった. 気管支性嚢胞は完全に切除することが必要である. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:350-354)縦隔型気管支性嚢胞は胎生期の発生異常によってできる良性の腫瘍で, 全縦隔腫瘍の約4.7%を占める1). |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 気管支性嚢胞, 再発, 縦隔腫瘍 |