アブストラクト(43巻4号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 外傷性頸部気管完全断裂の1救命例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 矢満田健, 青木孝學, 金子和彦, 宮澤正久, 吉田和夫, 羽生田正行 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 信州大学医学部第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 43 |
Number : | 4 |
Page : | 543-546 |
Year/Month : | 1995 / 4 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 鈍的外傷による頸部気管完全断裂は比較的まれではあるが, 受傷後直ちに気管断端の偏位による気道閉塞を来すため多くは致命的である. 今回われわれは交通事故で受傷した頸部気管完全断裂例に対し緊急気管再建術を施行し救命し得た. 症例は60歳, 男性. バイクで転倒し道路脇の境界柵の鎖で前頸部を強打, 受傷した. 直後より高度の呼吸困難を来し当院に搬送された. 緊急で気管支鏡検査を施行し気管完全断裂と診断, ただちに気管支鏡誘導下に気管内挿管を行い手術を施行した. 頸部襟状切開で, 両断端のデブリードメント後, 端々吻合を行った. 食道損傷は認められなかったが, 両側反回神経が術中確認できず, 術後も麻痺症状が持続したため術後約2ヵ月後に気管切開が必要となった. 気管完全断裂症例の救命は困難な場合が多いと思われるが, 処置が適切であったと思われる本症例のように, 救命可能な症例もあり, 迅速な診断及び治療が求められる. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 鈍的頸部外傷, 気管完全断裂, 気管再建 |