Title : |
上大静脈・右房の合併切除, 再建を必要とした浸潤型胸腺腫 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
小檜山律*, 星野徹**, 宮田道夫**, 山口敦司***, 安達秀雄***, 山田茂樹**** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
*自治医科大学附属大宮医療センター呼吸器外科, **自治医科大学附属大宮医療センター外科, ***自治医科大学附属大宮医療センター心臓血管外科, ****自治医科大学附属大宮医療センター病理 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
43 |
Number : |
6 |
Page : |
861-865 |
Year/Month : |
1995 / 6 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
45歳, 女性. 上大静脈症候群で発見された浸潤型胸腺腫(正岡分類III期). 術前放治, 化療を行い症状の消失とPRを得た後手術を施行した. 人工心肺下に上大静脈, 右房の合併切除を行い, 欠損部は心膜パッチで再建した. 浸潤型胸腺腫の治療の原則は完全切除だが, 右房も含めた合併切除の報告は極めてまれである. しかし右房合併切除も, 切除範囲が前壁から外側壁へかけてのいわゆる自由壁に限定されれば, 刺激伝導系の損傷を危惧することなく安全に行い得る. また上大静脈は全周に近い切除であったが, 再建にはグラフトを用いずに右房欠損部ともども1枚の心膜パッチで補填した. これはバイパス経路である奇静脈の温存が可能となり有用であった. なお本例では, その診断を得るのに経胸骨的穿刺細胞診が有用であった. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:861-865)縦隔悪性腫瘍に対する血行再建を伴う全摘術は近年盛んに行われるようになってきた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
浸潤型胸腺腫, 上大静脈症候群, 右房合併切除, 血行再建, 心膜パッチ, 経胸骨的穿刺細胞診 |