Title : |
右上肺静脈が高位上大静脈へ還流する両側部分肺静脈還流異常の1例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
中村順一*, 宮本勝彦*, 黒田修*, 須原均*, 村上洋介**, 杉本久和** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
*大阪市立総合医療センター小児心臓血管外科, **大阪市立総合医療センター小児循環器内科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
43 |
Number : |
8 |
Page : |
1198-1202 |
Year/Month : |
1995 / 8 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
高位上大静脈還流型の部分肺静脈還流異常症に対して, Williamsらの方法を用いて根治し得た1例を経験した. 症例は10歳, 女児. 心臓カテーテル, 造影検査にて, 右上肺静脈が無名静脈合流部直下に, 左上肺静脈が左無名静脈に還流する両側部分肺静脈還流異常と診断した. 本症例にWilliamsらの手術を施行した. 左上肺静脈は無名静脈流入部で切離し, 左心耳と端々吻合した. 次いで上大静脈を右上肺静脈流入部の遠位側で切離し, これを右心耳と端々吻合した. 右心房を切開し, 卵円孔を拡大し, これを介して右上肺静脈からの血流が左心房に流れるように心房内に隔壁を形成した. 術後は不整脈は認めず, 心臓造影検査では上大静脈及び右上肺静脈還流路に狭窄を認めなかった. 本術式は無名静脈合流部直下に還流する高位部分肺静脈還流異常に対しても, 十分な剥離により施行可能であった. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:1198-1202)高位の上大静脈(以下SVC)に還流する部分肺静脈還流異常(以下PAPVC)に対する治療法はいまだ確立しておらず, 各施設により様々な術式が施行されている. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
部分肺静脈還流異常症, 心房内血流転換術, 上大静脈-右心耳吻合術 |