アブストラクト(44巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸腔鏡下核出術を施行した肺硬化性血管腫の1例
Subtitle :
Authors : 野村昌哉, 桑原修, 前田元, 太田三徳, 稲田啓次
Authors(kana) :
Organization : 国立療養所刀根山病院外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 44
Number : 11
Page : 2063-2067
Year/Month : 1996 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は30歳, 女性. 腫瘤は径約2.5cmで右肺S5の胸膜直下に存在し, 境界明瞭で縦隔胸膜に癒着を認めなかった. 腫瘤が肺門に近いため自動縫合器は使用し得ず, 剥離鉗子及び高周波電気メスを使用し核出した. 術中迅速診断にて肺硬化性血管腫と診断し, 核出部を縫合閉鎖し手術を終了した. 術後合併症を認めず, 術後第10病日に退院した. 術後6カ月目の現在再発を認めていない. 切除標本の免疫組織化学的検索にてII型肺胞上皮由来が示唆された. 本腫瘍は一般に若年から中年女性に好発し, 術前診断が困難であり, この点で胸腔鏡下手術の良い適応となる. 自動縫合器による部分切除が不可能な症例では核出術が安全な術式と考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺硬化性血管腫, 胸腔鏡下核出術
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